お酒の好きなお父さんがいつもあなたの

フランス語でしか話さない!

実際景色もかなり似通っていて、前回の旅で走ったスカンジナビア半島が思い出されるが、天を突無数の湖と言えば、き刺すような針葉樹林に覆われた見渡す限り濃い緑色の大地は、初めて目の当たリにした人であればきっと写真を撮りたい衝動に駆られるだろうもちろん貧乏ライダーにとっても、野営地に事欠かないという点において素晴らしい地域のはずだった。
そう。ただ一点を除いて。の問題だった。果たしてその一点とは一体何か。それこそまさにスカンジナビア半島と全く同様に私たちは連日のように蚊の襲来に悩まされていた。
ユーコンに入る前のブリティッシュコロンビア州の北部から既に、この隙あらば我々の体液を少しでも奪おうとする姑前述したようにこの時点の私たちにとって最大の敵は熊ではなく、息な奴らにほかならなかった。
「そりゃあ蚊なんて好きな人はいないと思うけど、それはいくらなんでも言いすぎでしょ」おそらく1時間と耐えられずに発狂しそんな風に思った方は、是非一度蚊を充満させたテントの中で寝てみてほしい。
てしまうはずだ。まさに密閉したテントの中で100匹の奴らと想像しやすいよう言ってしまえば、この地域における蚊の生息状況は、共に生活しているようなものだったのだ。
何よりも就寝中にわざわざ耳元で鳴らす超百歩譲って血を吸われるのは我慢できたとしても、その後発生する痒みや、どうにも我慢できなかった。
音波のような羽ばたき音は、何故奴らはそっと静かに血だけを抜き取ってくれないのだろうか。
私はこの時本気で考えていた痒みや音を控えてくれるなら、喜んで奴らに好きなだけ血液をプレゼントしてもいいと、ほどだ。
朝食に関してはほぼ100パーセント抜かざまず私たちはこの蚊のせいで、野営地でまともな食事をとれなくなった。
るを得なかったと言っても過言ではない。
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フランス語の曲を流さなければならないという法律があります

>僕が住んでいたこれは私よりもむしろ、朝食を重視するノッチとラルフにとって耐え難いことだったようだ。
理由はわからないがとにかく奴らは特に朝、容赦なく私たちの野営地を集団で襲った。
ユーコンに入ると事態はさらに悪化して、休憩の際に屋外でヘルメットを取ることすら不可能となったのである。
メットをかぶったまま喫茶店に入り、そこでようやく素顔をさらすなど、日本であればそのまま警察に通報されても文句の言えない危険な行為だ休憩の際に話すことと言えば奴とにかく毎日がこのような体たらくだったため、私たちはいつも微妙に苛立っていて、の悪口がメインとなってしまった。
甚だ不毛な時間であるらそれでも私たちが踵を返さずにそのまま北進を続けたのは、このユーコン準州に存在するカナダの最北端ーイヌビクという町に到達するためだった。
とか西端」とか、「端ライダーはとかく北端と付くとこ行きたがる何故その前にわざわざカナそれは3人にとっても同様だったが、アラスカでも最北端を走破する予定だった私たちが、ダで最北端を目指すのかという点については、実のところ理由があった。
それはイヌビクまで続く、デンプスターと呼ばれるハイウェイを走るためだったのであるデンプスターハイウェイはカナダでも有名な悪路だ。


こういった所では少なくとも片親が

雨が多くしとしと降ったりやんだり

観光ビザ=ビザなし一切舗装のされてドーソンシティという町から北端のイヌビクまで、片道およそ750キロにわたって続くこの道は、いない何とも心もとないハイウェイであると呼んでいたのだが、そのグラバルはダートではなくグラバルこの時私たちは未舗装の道路のことをGravel既にここユーコンに近づくにつれて一般の国道にも見られるようになってきていた。
握り拳大の石ころの敷き詰められた道が時とし国道に現れるグラバルの場合は主に砂利道で、果たして工事中なのか、て4050キロにわたって続くのであるオフロードバイクに乗っている癖にこのグラバルが滅法苦手な私は、その都度ステアリングにしがみついて耐え忍ばな一方でラルフや、特にノッチなどはそんな走りを思い切り楽しんでいるようだったが。
ければならなかった。このように数十キロのグラバルですら嫌う私が、往復で1500キロもの未舗装路を走ることになるデンプスター行きに嬉々としているはずもなく、どちらかと言うとドイツ人の2人に押し切られたというのが正直なところだった。
さらにその後予定しているアラスカ北端までの旅も、このデンプスターとほぼ似たような道のりになるらしく、ノッチとラルフは気の乗らない私を、デンプスターなんてさ、グラバルの苦手なコータローがアラスカを楽に走れるようになるための練習みたいなもんだぜという訳のわからない説得によって承諾させていたのだった。
を乱すことを嫌い、実際は臆病者の癖にそれが他人にバレるのをもっとも嫌う私は、ヘルメットの中で何よりもユーコンの州都であるホワイトホースへとファラオをひたすら走らせるのだった。
苦痛に顔を歪めながら、ハイウェイに乗る前にいつものように朝食を抜いて、蚊から逃げるように野営地を出発した私たちは、ホワイトホースに向けてそれぞれの愛機を駆るまだ私たちの旅は始まったばかりだが、これら各愛機についてもそろそろ定期的なメンテナンスを行うべき最初のタイミングが近づいていた。

それが実現できる場所ですし

せっかく語学留学をするのであればいずれにしても苦戦が予想されるデンプスターハイウェイに入る前に、ある程度マシンのチェクをしておく必要があるノッチはホワイトホースで新しいタイヤを入手したがっていたし、ラルフもチェーン交換を望んでいたが、この3人の中でもっとも愛機の調整が必要だったのは何を隠そう私だった。
ファラオのスタンドの不具合に関しては前に記述したが、この時にはほかにも2点ほど問題が発生していた。
ひとつはフロントフォークのオイルにじみであるバイクに乗らない人にとってはなかなか馴染みのない箇所の話になってしまうが、バイクのフロントフォークには専用のオイルが封入されていて、これによってダンパーの役目を果たしている。
フォークの伸縮する部分太いフォークに細いフォークが入っている部分には、オイルが漏れ出さないよう樹脂製のシールで蓋をしてあるのだが、この部分はバイクの前面に位置していることもあって、前方から飛んでくる異物の直撃を受けやすお陰で飛んできた小石などによってシールが傷つき、オイルが漏れ出してしまうことがあるのだ特にダートやグラバルを走る機会の多いオフロードバイクは、こうしたシールの破損が発生しないように、フォークブーツという蛇腹状のカバーが装着されている場合が多い。


カナダ人から怒られたとか

しかし残念ながら、ここに偉そうに記したフォークブーツの役割を私が知ったのは、何とこの大陸に渡ってきてからだったのである。
そのため私は日本を出る前に、このフォークブーツを何となく気分で外すという愚行を犯していた。
もっともグラバルを走る機会がほとんどない日本では、それも致し方ないことと言えるのではなかろうか。
否、致し方なくはな結果そのままで日本を出てしまったファラオのフロントフォークは、度重なるグラバル走行のせいで石によってシールが完全に傷つき、オイルがダダ漏れ状態になっていたのである。
フロントフォークに封入されたオイルが減るとサスペンションが効かなくなり、運転上かなり危険だというのはバイクに乗らない人でも容易に想像できると思う。
今さらながら何かしらでフロントフォークを保護する必要があった。
そのため私は、そしてもうひとつの問題はキャブレターの不調であるこれについてはおそらく、同様にグラバルなどの悪路で発生する埃などが原因なのだろうが、とにかくアイドリングは一定しないし稀に失火することさえある。
目視ではわからないが、運転していると何となくガソリン臭もするつまり私は少なくてもデンプスターハイウェイに乗る前に、これらの問題をある程度は解決しておかなくてはならずそのためにはホワイトホースで少なくてもキャンプ場に滞在する必要があったのである幸い前述したようにノッチやラルフも探し物があったため、私たちはホワイトホースをヴァンダルーフ以来の宿泊地に決めていたホワイトホースまでの道中、珍しくラルフのたっての希望でワトソンレイクという町に寄ることになったラルフ。
ワトソンレイクには一体何があるんだ?
様々な職種に就いている日本人が

オンタリオは五大湖の近く

インドに存在する普通の村程度の価値すら感じられなかった町に入ったところで私たちは一度バイクのエンジンを切り、煙草を巻きながらラルフに尋ねた「あああ。
ナンバープレートの森があるんだよここには」「ナンバープレートの森?」ああ……ほら、あそこラルフの指差す方に目を向けた。私たちは煙草をくわえたまま、するとそこにはどういう訳か、無数のナンバープレートが壁に貼りつけられているではないか。
先ほどまではただの壁だとばかり思っていたそれは、よく見ると様々な国籍のナンバープレートで埋め尽くされていて、中には皿やステッカのようなナンバーとはかけ離れたものまであった。
しかも何故にナンバープレート?な、何なんだこれは?私とノッチは瞬時に湧いた疑問を、まだ拙いラルフの英語力を考慮してできるだけゆっくりと投げかけた。
あ、これは!ああラルフの説明を要約すると、随分昔にホームシックにかかった軍人が、こっそりと自分の故郷を指し示す標識を貼ったその後多くの人間が自分の故郷までの道のりを記した標識を貼り始めた結果、本物の道標が紛れてのがきっかけとなり、しまったために町が貼りつけ専用の壁を用意した-という経緯がこの壁にはあるらしい。